THE APPRENTICE『アプレンティス: ドナルド・トランプの創り方』感想 | 成功体験からは抜け出せない

※この記事は、未視聴の方にも読んでいただけるよう、物語の核心には触れていません。すでに観た方には、共感や新たな視点をお届けできれば幸いです。

Basic Info 🎬

■ 監督 アリ・アッバシ
■ 脚本 ガブリエル・シャーマン
■ 出演 セバスチャン・スタン
ジェレミー・ストロング
マリア・バカローヴァ
■ 音楽 マーティン・ディルコフ
■ 公開年 2024年
■ 上映時間 123分
■ ジャンル ドラマ

Story Brief 📖

不動産王として、そしてアメリカ大統領として世界中に名を知られるドナルド・トランプ。

本作では、若き日の彼がどのようにして焦りと野心を原動力に、権力の階段を駆け上がっていったのかを描く。

その台頭の陰には、辣腕弁護士 との運命的な出会いがあり、その関係性が彼の人生を大きく方向づけていく。

ビジネスと政治、そして私生活の交錯の中で形づくられた の思想──その原型が、ここに浮かび上がる。

Trivia

  • トランプ氏は本作を「プロパガンダ」と非難し、法的措置の可能性まで示唆。公開前から物議を醸していた。
    出典:The Hollywood Reporter Japan
  • 製作陣は「事実に基づいているが、政治的な映画にするつもりはない」と語り、表現の自由と政治の間にある緊張感もテーマとして描かれている。
    出典:CINRA
  • 主演のセバスチャン・スタンは、役作りのために暴飲暴食を敢行。さらにトランプ氏の映像や音声を約600本視聴し、徹底的な準備を行った。
    出典:The River

For you or Not? もしかしたら私も🫣

政治のことはよくわからなくても、若きトランプ氏という”キャラクター”の成り上がりを、一つの人間ドラマとして楽しめる作品。

アメリカの歴史や政治に詳しくなくても、欲望や野心に振り回される姿はどこか共感できるし、知識ゼロでも、物語としてグイグイ引き込まれてしまいました。

もしかしたら私もマネをすれば大金持ちに…🫣

難しそう…と思って敬遠してた人ほど、意外とスルッと観られるかもしれません。

First Impression 過去が描かれているのに現在が浮かぶ👀

この作品のすべてが真実だとは思わないが、今のトランプ氏はアメリカ第一主義を強く掲げ、政治的にも強気な姿勢を取っているように感じる。

本作では、そうした姿勢の原型のようなものが描かれている気がしました。

ただ、その描き方はあくまで「過去から現在を照らす」ように作られていて、明確な答えは提示していない。

トランプ氏の過去を映し出しながらも、現在の彼の姿を強く意識して描かれているようにも感じられる。

そのため、”トランプ氏の現在に至るまでの道筋の一部がうっすら見えてくるような”印象を受けたが、その表現が適切かどうかは、正直自分でもわからない。

過去の出来事が今のトランプ氏を形づくったのか、それとも現在のトランプ氏の姿が、過去を再構築するように脚本へ影響を与えているのか──

この因果の揺らぎのような感覚が、どこかもどかしくもあり、逆にリアルでもあった。

Highlights トランプを”創った”男👤

前半に描かれる若きトランプ氏とロイ・コーンの関係性は、本作の中でもとくに引き込まれるパートだった。

彼が“やり方”を学び、それを模倣し、自分の形として取り込んでいく様子には説得力があり、彼との出会いがなければ今のトランプ氏は存在しなかったのでは…🧐 とさえ思わせる脚本と演出は素晴らしかった。

ただ──

個人的にはこのあたりがピークだったかもしれない。この出会いの強烈さに比べると、その後の展開はやや淡白に感じられた。

Let’s Be Honest 中盤以降のテンポにはムラが😅

中盤以降はやや”普通”で、イヴァナとのシーンはもっとさらっと描いても良かったかも?と思ってしまった。

ただ、彼女の存在が物語に感情を添えているし、作品全体を見やすく、重たくなりすぎないようにしているのも確かか?🤔

人によって好みが分かれる部分かなと思う。

Takeaway 政治ちんぷんかんぷん目線からの感想💭

私は政治はちんぷんかんぷん🤷なので、専門的な視点では楽しめなかったけど、今のアメリカや政治に詳しい人なら、もっと深く掘り下げられる作品かもしれない。

政治って、難しいよね😅 とはいえ、「政治を知らなくても物語として引き込まれる力がある」という点で、本作は多くの人に開かれているとも言える。

Final Note📝

『アプレンティス: ドナルド・トランプの創り方』
今のトランプ氏を知るきっかけになる良い作品。髪型の再現度は120点💇

Trailer 公式予告💻

出典:株式会社キノフィルムズ公式YouTubeチャンネル

Subscription 配信📺

Prime Video

※ 配信情報(2025年8月時点)配信状況は変更される可能性があります。

年間300本ほど映画を観ています。 備忘録として、観たときの気持ちを飾らず素直に残しています。