※この記事は、未視聴の方にも読んでいただけるよう、物語の核心には触れていません。すでに観た方には、共感や新たな視点をお届けできれば幸いです。
Basic Info 🎬
■ 監督 | 藤井道人 |
■ 脚本 | 平田研也 藤井道人 |
■ 原案 |
韓国映画『最後まで行く』(2014年/原題: A HARD DAY) キム・ソンフン監督 |
■ 出演 |
岡田准一 綾野剛 広末涼子 柄本明 |
■ 音楽 | 大間々昴 |
■ 公開年 | 2023年 |
■ 上映時間 | 118分 |
■ ジャンル | アクション/クライム/サスペンス |
Story Brief 📖
ある雨の夜、刑事の工藤は、危篤の母のもとへと車を走らせていた。しかし妻からの連絡で、母の最期に間に合わなかったことを知る。
動揺する工藤の前に、突如ひとりの男が現れ──とっさに轢いてしまう。彼は遺体をトランクに隠し、そのまま逃走。事故を隠蔽した日から、彼の人生は静かに狂い始める。
曲者たちが入り乱れ、予想もつかない展開が連続する中、追い詰められた男たちの“最後まで行く”攻防戦が幕を開ける。
Trivia
- 岡田准一さんといえば「超ひらパー兄さん・園長」として、出演作にちなんだネタポスターでおなじみ。今回はなんと綾野剛さんも登場し、W主演仕様のひらパーポスターが公開されました。 出典:映画ナタリー
- 原案となった韓国映画『最後まで行く(A Hard Day)』はスマッシュヒットを記録し、フランスでは『レストレス』、中国では『ピースブレイカー』としてリメイクされるなど、世界的に人気を博した作品です。 出典:Wikipedia
- オリジナルと比べて、日本版では登場人物が増え、主人公たちの家族や警察内部の人間模様も描かれるなど、群像劇としての側面が強化されています。 出典:スクリーンオンライン
For you or Not? 比較も一興かも👥
原案は韓国映画『A HARD DAY(邦題:最後まで行く)』ですが、そちらは未視聴のため直接の比較はできません。ただ、インタビューなどによると、日本版は“より日本らしく”変更されているとのこと。韓国版を観た人でも、違いを楽しめるのではないでしょうか🧐
この原作は相当人気があるようで、韓国・日本に加え、中国やフランスでもリメイクされている作品。国ごとに文化やストーリーの違いがあるかもしれず、見比べてみるのも一興です。
今作・日本版では、すでにアクション俳優として定評のある岡田准一さんのちょっと可愛らしい慌てっぷりと、カメレオン俳優・綾野剛さんの恐ろしいまでの狂気が光ります。
カッコよくない岡田准一さん、狂気が顔に貼り付いたような綾野剛さんの笑顔──忘れられません。
First Impression ツッコミどころ満載🤣
序盤は完全に岡田准一さんの“顔芸”ショー。無骨でカッコいい姿は影も形もなく、むしろ慌てふためく姿に笑いが止まりません。
「あの表情」「あの慌てっぷり」──「そうはならんやろ!(笑)」の連続で、他の作品では見られない岡田さんが堪能できます。
一転して、中盤からはじわじわと綾野剛さんの狂気が立ち上がり、これもまた“顔芸”。狂気の張り付いた笑顔や、困り顔にゾクゾクさせられます。
そして、そこに柄本明さんの不気味な存在感が加わり、三者三様の“クセ”が炸裂。ツッコミながら観るタイプの、非常に楽しいエンタメ作品でした!
Highlights ユーモアとコメディの融合🌝
前半はユーモアたっぷり。思わず笑ってしまうような岡田准一さんのドタバタに慣れてきた頃──
中盤からはじわじわと「うわぁ〜😨」と言いたくなるような不穏な展開が押し寄せてきます。
前半は“岡田パート”、中盤からは“綾野パート”。それぞれの行動理由や背景が丁寧に描かれ、最後にはそれが一つに繋がっていく構成。脇役たちにもきちんとスポットが当たり、なるほど…と唸らされるストーリー展開でした。
もとの韓国映画の脚本がよくできているからか、ストーリーテリングに無駄がなくテンポも良好。主人公が次に何をするのか全然読めないスリルもあって、気づけば最後まで一気見でした。
Let’s Be Honest 変化球な作品⚾️
物語にリアリティは…ありません。それはもう間違いない(笑)。
でもそれでいいんです。何度でも言いますが、あんなに慌てふためく岡田准一さんが観られただけで満足。
そして、あんなに怖い綾野剛さんを観られただけで大満足。
独特なテンションとノリの作品なので、好みは分かれるかもしれません。でも私は大好き。ツボにハマりました⚱️
監督の藤井道人さんといえば、どちらかというと真面目で骨太な作品が多い印象。たぶん過去作のほとんどを観てきたけど、今回はそのどれとも違うんです。
間違いなく、いちばんリアリティがなくて、いちばんユーモアがある藤井作品。そしてやっぱり私の中では「ハズレなし」の監督です。
Takeaway 役者パワー💪
これだけツッコミどころ満載なのに、ツッコませてくれないほどのスピード感とテンポで押し切る作品、なかなかありません。やはり、役者さんたちの勢いと演技力があってこその作品だと実感しました。
藤井道人監督が長年憧れていた岡田准一さん、
『ヤクザと家族 The Family』やドラマ版『新聞記者』でタッグを組み、信頼関係を築いてきた綾野剛さん。
この二人だったからこそ、この“ありえない世界”を信じて観続けられる。そして、ちゃんと面白くしてくれる。
監督の挑戦でもあり、俳優たちの魅力でもあり、なによりエンタメのパワーが詰まった一本。
私も最後まで行って(観て)良かったと心から思える作品でした🫡
Final Note📝
『最後まで行く』
勢いと狂気と笑いが共存する、意外とクセになるサスペンス。
Trailer 公式予告💻
出典:東宝MOVIEチャンネル公式YouTubeチャンネル
Subscription 配信📺
※ 配信情報(2025年9月時点)配信状況は変更される可能性があります。